高齢者歯科
Senior
高齢者のお口に起こりえる変化
加齢とともに身体にはさまざまな変化が起こりますが、それはお口の中も同様です。
-
歯と歯周組織の変化
加齢とともに、神経が集まる根管は細くなります。その結果、痛みを感じにくくなり、虫歯の発見が遅れる可能性があります。また、歯肉の退縮により、歯が長くなったように感じる方もいらっしゃいます。
-
舌や口腔粘膜の変化
加齢により唾液の分泌量が減り、口内のネバつきや乾燥を引き起こします。口内に細菌が繁殖しやすく、口臭の悪化や味覚が劣る可能性も考えられます。
-
歯肉の炎症
歯肉の退縮で歯垢や歯石がさらに付着し、入れ歯が擦れる刺激など、さまざまな原因で歯肉に炎症が生じます。また、服用中のお薬が、歯肉の炎症につながる場合もあります。
-
入れ歯が合わなくなる
同じ入れ歯を使い続けると経年劣化し、人工歯の部分が摩耗したり、付け心地が悪くなったりする恐れがあります。合わない入れ歯により、歯がない部分は顎の骨の吸収がさらに進行します。装着感が悪く、食事に支障をきたす原因にもなるため、できるだけ早く対処しなければなりません。
高齢者の歯のトラブルが招く病気
-
認知症
歯周病菌や歯周病によって引き起こされた炎症が、認知症のリスクを高めるとされています。歯周病菌が脳に影響を及ぼすことで、認知症の進行を促進する可能性があります。
-
心臓病
歯周病が進行すると、歯周ポケットから菌が血流に入り込むことがあり、心臓病や動脈硬化のリスクを増加させます。
-
糖尿病
歯周病が悪化すると、血糖値のコントロールが難しくなる可能性があり、糖尿病の進行を助長することがあります。逆に、糖尿病の人が歯周病にかかると、血糖値が安定しにくくなることが知られています。
-
誤嚥性肺炎
歯周病によって歯茎が腫れ、噛むことが難しくなると、高齢者は十分な食事ができなくなります。これが誤嚥性肺炎のリスクを高めます。
歯の健康を保つための「かかりつけ歯科医院」を

定期的な歯科検診やクリーニング、虫歯の早期発見と治療、歯周病の定期的なチェックは、歯の健康を維持するために不可欠です。かかりつけの歯科医院があれば、歯のトラブルが早期に発見され、適切な処置が行われるため、高齢者は歯の健康を維持することができます。また、歯科医師との信頼関係があることで、健康な高齢者は歯の問題に対して積極的に相談し、適切なケアを受けることができます。
まだかかりつけ歯科医院をお持ちでない方は当院までご相談ください。